テクノロジーは今まで当たり前とされていた境界に新しい境界線を作ります。労働環境でいえば、職場とは一つの空間に集まることでした、しかし、「ノマド」の言葉が定着している現代において職場は新しい意味づけがされています。より、会社によって価値がある労働環境はテクノロジーによって様変わりしました。
今回物流、運送をリソースという観点で、これまでモノを送る際に運送会社に頼るしか方法はなかったのですが、いくつか配送を根本から覆す破壊的なサービスがいくつかあるのでご紹介したいと思います。
*尚、現在日本ではサービス提供していない会社も含んでいます。
運送業界のリソースを活用し、再編成
荷物を送りたいその場で、アプリで簡単にドライバーを呼び出せます。物流インフラである運送業界を、よりテクノロジーを活かし効率化を目指したサービスです。
運送業界のこれまでのリソースを活かし、空車時間を有効活用出来るようになります。
今までは仕事の案件である荷物情報を探す際、提携や営業が必要とされていましたが、運べる会社がすぐに運ぶということが可能になりました。
ハイヤー事業のリソースを活用
現在まで45ヶ国、173都市と展開されている配車サービスです。
アプリから簡単にハイヤーやタクシーを呼び出せます。その自社の物流リソースを利用し、配送系にも展開していく模様で、実際に『Corner Store』というオンデマンドの宅配サービスや自転車便の「Uber Rush」はサービス開始となっています。
巨大リソースをタクシー・ハイヤーで作り出し自社のモノにし、これから様々な物流事業にも手がけていくでしょう。
空きスペースのリソースを活用
これまで要らない物があると、「捨てる」「売る」「あげる」が選択肢としてありました。「預ける」選択肢が空きスペースのリソース活用です。
そして配送まで行ってくれるのが物流のアウトソーシングと呼ばれる新しい配送の形です。更に、オークション出品し、発送までしてくれるところもあり、オープンロジでは梱包やラベル付け、在庫/返品管理もオプションとして提供されています。
自分にとって不必要なモノだから他人にあげよう。その際に、せっかくなので空きスペースが出来るし管理もしてくれ、配送も任せようということが出来るとなると凄く便利ですね。
ソーシャルのリソースを活用
ソーシャルホーリングとも呼ばれる新しい配送の手段で、荷物を配送したい個人と荷物を運べる個人をマッチングするサービスです。
輸送の際に人手さえあれば足りればなんとかなる場面はたくさんあります、実際にそのような場面に遭遇すると今はタクシーなどで運ぶことが多く感じます。
このようにインターネット利用者同志が情報をやり取りすることをPtoPと言いますが、このような配送サービスも今後増えてくるでしょう。
今回規模・提供エリアに関わらず、リソースという点で様々な新しい物流の形を取り上げました。
物流は「なくてはならないもの」ですが、逆に「なくなることが本質的」でもあります。これは、必要なモノが必要な時にすぐ届くことで価値がある産業だからです。
これまでの運送業界も、情報技術の発展で徐々に整理されてきました。ですが、よりその恩恵を受けることが可能となるのはこれからです。今までの配送システムも変化していくでしょう。